１年を振り返ってみる - 三鷹真空爆破

今年も残すところあとわずかとなりました。ということでいきなりですがこの一年間に出版された漫画達を振り返ってみたいと思います。
一年を振り返ってまず思うところは五十嵐大介さんの「はなしっぱなし」再販、そして、「リトルフォレスト」の一巻発売です。
以前から欲しかったはなしっぱなし、絶版になっていてオークションでもプレミアが付き入手困難でした。再販の情報が入ったときは嬉しくて泣きそうになったぐらいです。
あの手の作品は多くの人に受け入れられることは難しく、読み手を選びますが、オリジナリティー、画力の面では確実に素晴らしい物があります。
大友克洋さんがいい意味でやりたいことをやっている作家として五十嵐大介さん、黒田硫黄さんを上げていらしたらしいですが、自分的には両氏のそのこだわりも素晴らしい物だと思いますが、そういった漫画を発表する場があることも大変重要な注目すべき点だと思います。
少年漫画に関してはひねりも何もないですがDETH NOTEがやはり光っていたと思います。自分的には、ガモウひろしさんが原作というところがポイント高いです。あんな話作れたのかよ！という驚き。・・・そういう意味でも光ってました。
少女漫画ではやはり「のだめカンタービレ」でしょうか。一般人のほとんどはクラシックなんてたいした興味もないし、知識もないでしょう。それでも、キャラクーターの魅力、そして破天荒でいて、しっかりとしたストーリー展開で読み手を引き込む。素晴らしいとしか言いようがありません。
でも自分的には史上最高の鬱少女漫画「ライフ」も捨てがたいと思います。自分の兄は２巻で投げ出した位鬱になる漫画です。しかし、何が面白いんだか分からないけど買ってしまう。不思議な魔力があるのもまた事実です。
最近講談社が様々な社会問題を扱った少女漫画を出していますがあそこまで大量にやられるとなんか萎えます。小学館は少女が金で買われる漫画などかなり逝ってしまっていますし、少女漫画業界はいったいどうなってしまったのでしょう？まあこれだけ何でも有りのノリが続けば逆に驚くような名作が近々生まれるかも知れません。
あと上げておきたいのは安野モヨコさんの「働きマン」とおかざき真里さんの「サプリ」です。女性が描く職業もの。男性とはまた違ったものの見方、切り口で大変楽しませて頂きました。男性が描くと熱くそして話が大きくなりがちですが、身近な感じにできていてさら〜と読めて良い感じです。
「サプリ」は仕事を描くと言うよりもそれを通して一人のＯＬを描いています。おかざき真里さん独特の女性というもののとらえ方が光ります。女性の内面を描かせたらこの人は最強です。
一方安野モヨコさんは仕事そのものを描ています。雑誌編集者の辛いところ熱いところを上質の短編で魅せています。恋愛面が全くというほど無いのは意外ですが、実力は相変わらず高いです。
あとはプラネテス・・・終わってしまいました。自分的には最高のSF漫画でした。
宇宙に出たとき、精神面でいかに人間が変わるのか？今までのSFアニメやSF漫画ではおざなりだったテーマを確かな実力で描いていました。間違いなく歴史に残る一品でしょう。
スポーツものでは「大きく振りかぶって」が良い仕事してました。大量の知識を盛り込み、体育会系のノリとは違った人物の描き方、物語の持って行き方で新鮮な印象を受けました。男同士の友情の描き方がきもいとの声もありますが・・・・
何故か今年は三國志ブ〜ム、劉備が女で萌萌の「ランペイジ」に始まり、池上遼一先生が圧倒的な画力で送る「覇-LORD-」、そして、何を血迷ったか塀内夏子さんまでもが「覇王の剣」を書き始めました。「ランペイジ」は自分の評価は別として売れそうな気配を漂わせていましたが雑誌が潰れてうやむやに、[覇-LORD-]は悪くはないのですが主人公が日本人なのがどうも自分的には無理です。「覇王の剣」は何故か劉備達三兄弟が子供ですし・・・・。やっぱり「蒼天航路」が一番です。
最後にスクエアエニックス、「鋼の錬金術師」が売れたからといって「ヤングガンガン」創刊は調子に乗りすぎです！
てな感じでしょうか。皆さんも今年発売された漫画のなかでこれはと思う漫画をコメント欄に描いて頂けたら嬉しいです。ではでは