海外の出来事はある意味でファンタジー

 バイトを始めてお金がすこし入ってくるようになったのでクーリエジャポンを購読することにした。以前バイトをしていた頃は読んでいたのだがやっぱり面白い。一つの事象に対して、様々な国の報道機関の記事を載せることにより多面的に物が見れる楽しさもあるが、海外のニュース、または世界の中での日本を取り上げているところがいい。
 僕のような小さい人間には海外の出来事について様々なデータ、写真、文章を見せられても正直実感がほとんど湧かない。だから、乱暴な言い方になってしまうが、小説を読んだり、アニメの設定資料集を読むのに近いのである。しかし、それは紛れもない事実であるわけだから、結果、リアリティーがある物語みたいに読んでいる。頭では現実だと理解しつつも、実感が伴っていないので捻れて変な具合に楽しいのだ。
 今回のブラジル特集でのリオのファベーラ住人(スラムのような物)への「銃撃戦を聞く頻度は?」との質問に30%以上の人が「毎日」と答えていたのだが、さっぱり実感なんて湧いてこない。こんなことを言うのもなんだが、ガンアクション物の漫画か何かに出てくる舞台設定みたいに思えてしまうのだ。
 

 物語にはどこかしらリアリティーがあった方が面白い。しかし、奇想天外さが無さがなくては味気なくなってしまう。良い作品には現実離れしていて現実とはかけ離れていてもリアリティーがある。リアルではなくその物語の中の常識、その世界でのリアルが求められるわけだ。
 海外の出来事や歴史は時として僕にとっては日常とかけ離れすぎていて現実感がない。しかし、それは紛れもない事実なのだからリアルは存在するわけです。
 というわけで、奇想天外、現実離れしていてリアリティーは無いけどリアルがある。その齟齬を楽しんでしまうのも悪くないかなと思い始めました。